バンブルビー通信

独学で英語を習得した勉強法を書いています ときどきドイツ語

善意という名の刃物 悪意のない言葉に傷つけられた時ほど辛いことはない


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いつも面白い記事を書いているツベルクリン良平さんの昨日のエントリーで、女性の鼻毛が飛び出していた時の対処法を考える。というものがありました。

 

合コンに参加した時、綺麗な女性なのに鼻毛が豪快に飛び出していたので、傷つけずに相手に気付いてもらうためにはどうするかということを思案したという内容です。相変わらず面白いと思って読んでいたんですが、ふと思ったことがありました。

 

この内容はツベルクリンさんを含めて場の全員が、少なくとも男性陣は女性を気遣っていたので何事もなく終わりましたが、もし仮に誰かが空気を読まずに「鼻毛が豪快に飛び出してますね」と女性に伝えてしまったなら、修羅場になっていただろうと思います。

 

というのも、以前に僕は似たような境遇に置かれたことがあったからです。

 

「鼻毛出てるよ」とわざわざ言ってくる人

あれは男女数人で話をしていた時のことです。特に合コンという訳でもなく、仲のいい男女が集まって他愛もない話をしていました。

 

その会話の中心人物はYという、相手をいじるのが得意なタイプです。誰とでも分け隔てなく話をするので、必然的に彼が会話の主導権を握っていました。

 

そんな時、それまでにこにことして話を聞いていたTが突然、Yに向かって「鼻毛出てるよ」と言ったわけです。その瞬間、楽しかった場の空気は完全に壊れました。

 

確かにYの鼻からは鼻毛が束になって顔をのぞかせていましたが、それをこのタイミングで言うのかと。それまで会話を引っ張っていたYは急に大人しくなってしまいましたし、女子も苦笑いをしています。僕も鼻毛が出ているんじゃないかと心配になり、鼻を気にするようになりました。

 

指摘したTはいいことをしたといった満足感に溢れ、喜色満面で微笑んでいました。このTとの付き合いはそれほど長くはありませんが、彼は空気を読むことよりも自分がいいと思ったことを言い、満足してしまうという悪癖がありました。

 

会話を完全にストップさせたにも関わらず、清々しい表情で鼻毛を気にするYを見つめるTに、ある種の恐怖感を抱きましたね。

 

彼はそれ以外の場所でも、公然と他人の鼻毛を指摘していました。相手がたとえ女性であってもです。そしてさらに厄介なことに、指摘している本人も基本的に鼻毛が飛び出しているわけです。

 

それは自分も指摘してほしいという振りなのか、それとも本当に気付いていないのか。ただ1つ言えることは、彼が人を辱めようとして言っているのではなく、「鼻毛が出ていたら恥ずかしいでしょ」という親切心からの行動のため、みんな怒るに怒れないといった感じでした。

 

手に刃物を持っていることに気づかずに近付いてくる

世の中には悪意を持って人を傷つける言動をするタイプの人がいます。

 

そういう人たちは刀を構えてこちらに向かってくるので、こちらとしてもそれなりに対応をしやすいわけです。例え表面上はいい人を装っていても、やはり悪意があるかないかというのは分かりますよね。ですが、先ほどのTのように、悪意なく人を傷つけてくる人が一番厄介だと僕は思います。

 

僕がこれまでに遭遇したそういうタイプの人は、とても人懐っこく、目が合えば手を振って近付いてきてくれるような人たちです。そして共通していたのは、その振っている手には研ぎ澄まされた刃物が握られているということですね。

 

本人たちはまるで悪意がないのに、その刃物によって傷ついている僕たちを見て「大丈夫? 怪我してるよ?」というように心配をしてきます。この傷はあなたに切られたんですが。そう切り返したとしても、悪意が無いので全く分からないんですよね。

 

傷つけられた不快感のやり場に困り、結局こっちが余計に気遣ってしまうということが往々にしてありました。なので、僕にとっては悪意のある言葉よりも悪意のない言葉に傷つけられた時の方が辛いものがあります。

 

善意という名の刃物が怖い

と、ツベルクリンさんの記事を読んで思い出したことをつらつらと書いてみましたが、結局これは自分の世界観と相手の世界観が違っていたということなんですよね。僕は鼻毛以外でもTによって傷つけられたと思ったことはありますが、それは僕の受け取り方の問題だと言われてしまえば反論することはできません。

 

何しろ相手には悪意がなく、善意で切りつけてきているわけなので。Tの場合は相手に対する善意に加え、思ったことはその場で口にしないと気が済まないという性格が加わっているので、攻撃力がさらに高いのかもしれません。

 

結局のところ、僕は僕の世界観でしか物事を見ることが出来ないですし、相手は相手の世界観から物事を見ています。もしかしたら鼻毛を指摘されて「マジ? 教えてくれてありがとう!」と思う人もいるかもしれませんよね。

 

最終的にはどのようにするのが絶対的に正しいというような正解はないのかもしれませんが、僕は「鼻毛出てますよ」と教えてくれるのであれば場所とタイミングを考えて欲しいところです。

 

善意という名の刃物に切られるのは怖いですが、僕自身もそれを他人に向けて振り回さないように気をつけたいと思います。

 

それでは、また。